キスch

・神学者デジリウス・エラスムス（オランダ）がイングランドに旅に行った時に友人のファウストゥスに書いた手紙
「この地には、いくらほめてもし足りない流儀がある。どこへ行こうが、あちらこちらでキスされるのである。戻ってくれば、挨拶のキスを返される。客が来れば、最初のもてなしはキスだ。客がいとまごいするときも、同じ慰みが繰り返される。どこで会おうが、たっぷりキスされる。方向を変えたところで、キスなしでは済まされない。ああ、ファウストゥス、そのキスのなんと甘く、なんと香しいことか。君も一度味わったなら、ギリシアの賢人ソロンのように十年間といわず、一生イングランドの旅人になりたくなるに違いない。」

イングランドの国はキスの国だ、一生イングランドを旅していたい、と記している。

しかし1665年ロンドンに大疫病（ペスト）が発生！

キスを避け、手を振ったり膝を曲げて会釈、お辞儀、帽子に触ったり持ち上げたりと挨拶が変わった。

十八世紀後半になるとイングランドでは手の甲にキスが主流。これが後に今日本で最も主流な挨拶、『握手』に発展した。

・フランスでは社交場のキスは継続

・ドイツの学者 マルティン フォン ケンプは、1040ページにも及ぶキスの大百科事典で、20種類以上のキスを解説。

・ドイツの法律
合法的キス　愛のあるキス
非合法的キス　二股など愛のないキス（訴えられる）