キスch

人間、好きなことにハマると大変である。時には前も後ろも見えなくなってしまう。恋がまさにそうであるけれども、ハマると大変なのはキスも同様。最初のうちはドキドキしつつ緊張していたとしても、段々とこなれていき、次第にはただのキスでは物足りなくなってしまう。いわば「キスのエスカレート現象」に陥ってしまい、より過激な方向に進んでしまいかねない。最初のころの初々しさが夢また夢への世界へと去ってしまうのは哀しすぎる。

過激化に関しては、飽きてしまわない限り延々とさいなまれる言わば「宿命」のようなものであって、根本的な解決はなかなか難しい。そこでやむを得ず対処療法となるわけだが、もっとも現実的な方法としては「過激化の先送り」かもしれない。

過激化の先送りとは何かというと、それはズバリ、キスの回数を大幅に制限すること。誰にでも多かれ少なかれ飽きは来るので、ならば飽きないようにすればいいじゃない!・・・というわけである。つまるところ、パートナーと会ってしまえば四六時中キスをするなどということは避け、ここぞという時のとっておきとして温存することが重要といえる。

適度な飢餓感こそ、むしろキスをより重厚的なモノへと感じさせてくれる近道。但しあまりに「おあずけ」な状態が続いてしまうと相手の気持ちも当然離れてしまうので、絶妙なバランスが必要となるに違いない。