ファーストキス体験談
/花より甘いファーストキス
私が生まれて初めてキスをしたのは、幼稚園の時のことです。
ひとつ年上のさとし君は同じマンションに住んでいて、いつもいっしょに幼稚園まで通ってました。
すごく落ち着いていて、何かに集中するとずっとそれをやっていたり、時々「あれを取ってこい」など命令される、そんな仲でした。
私にとってさとし君は初恋の人でした。
さとし君が園内の砂場で遊んでいると、いつもわたしはお水をくんでいく役割でした。
「水をかけろ!」とか「そこにたまった砂をこっちに移動だ!」など色々と命令をされます。
私は無言でうなずいて行動します。
私が砂の除去作業をしていると、邪魔をしてくる悪ガキ達がいました。「ヤメテ!」と言ってもなかなかやめてくれません。
私が両手で目をこすって泣いているのをみると、さとし君は手を止めて私の前に入り「おまえらやめろ~!オレが許さねーぞ!!」
悪ガキどもは「うるせえハゲー」と言いながら逃げていきました。私が泣き止まないのを見ると、さとし君は幼稚園の裏の花壇に連れてってくれました。
「ほら!吸えよ」さとし君は花を手に取り、わたしに手渡してくれました。
泣きじゃくってた私は花の蜜を吸うと、とても甘くてさっきあったことがなんか忘れちゃいました。
さとし君は笑っている私をみて突然キスをしました。
「おまえをいじめる奴はオレが許さない。オレはおまえを守る!!」
私にとっては蜜の甘さよりも、さとし君のキスの方がずっと甘くて、とても心あたたまりました。
春になり、さとし君は親の転勤で卒園と同時に引っ越すことになりました。
引っ越し作業が済んでお別れの日にさとし君は「おまえを守れなくなるけど、何かあったらすぐに飛んでくるからな!」
と言ってトラックに乗りバイバイしました。
お別れの時は涙が出ませんでしたが、家に帰った後1日中ずっと泣いていました。
それから20年…
私も大人になって付き合った人はいますが、あの時のさとし君を超えられる人は未だに現れていません。
ドッシリしてて頼りがいのあったさとし君。今の男性にはないものを持っています。
いつかどこかでさとし君とバッタリ出会えたらな~と思っています。
きっと、さとしくんに守ってもらえる幸せな女性が隣にはいるでしょうけど…
私にとって、忘れられないファーストキスの体験談です。

さとし君めっちゃカッコええな~。
いいねーコレ!感動しましたあああ(T ^ T)
これはスゴいな…それにしても、さとしくんやるなあ(笑)
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