キスch

高校生の頃の話です。私は中学生の時にファーストキスを済ませていましたが、彼女はファーストキスはおろか、男の子と手もつないだことがないという状態でした。彼女にとっては人生トータルでのファーストキスで、私にとってはその彼女とのファーストキスということで、私は若干有利(?)というか、精神的に割と落ち着いてキスできるだろうと思っていました。

キスしたのは帰り道の公園で二人で話している時でした。通行人に見られると恥ずかしいので、暗くなってお互いの顔もよくわからない状態の時を見計らってキスしようとしたのですが、暗くても彼女の顔が真っ赤になっていたのが分かりましたし、呼吸も荒くなっていて、本気で緊張しているのが見て取れました。

そしてそんな彼女を見ていると私まで緊張してきて、結局キスしたのはそこから1時間ほど経ってからでした。一瞬唇がふれあうとすぐに離して、それで二人で笑ってから、もう一度ゆっくりとキスをしました。彼女は小さい声で「癖になりそう」などと顔に似合わないことを言いやがったので興奮してしまい、胸に手を伸ばしかけましたが、やめました。そんな度胸は高校一年生(坊主頭)にはありません(笑)10年分くらい心臓を動かしたと思えるほどドキドキしたのは初めてのことでした。

私の人生のファーストキスは中学生ですが、このキスも、もの凄く私の中に深く刻まれていて、「ファーストキスはいつ?」という質問には度々どっちの話をしようか迷うほどです。