キスch

中学2年生の時に、同じクラスで初めて付き合った女の子とファーストキスをしました。

彼女は書道部でおとなしいタイプ。一見目立たないが男子からは密かな人気を集める子でした。

その日は特にデートというわけでもなかったのですが、学校の帰りに遊びに行き、日が暮れるまでブラブラしていました。

実は今日こそキスしてやろうと心に決めていたので、何とかチャンスを探しながら時間を稼いでいたのです。あたりも暗くなり出して家までの道のり、人気が少なくなったところで思い切ってアプローチしました。

やっぱり男としては、いかにも慣れた感じでカッコよく決めたいところでしたが、いざその場に立ってみると緊張で頭もパニックになりました。

目を閉じてしまったので全く距離感がつかめず、なかなか相手の唇にたどり着きません。かといっていきなり顔を近づけると頭突きしてしまいそうでした。ゆっくりと距離を詰めていったのですが、距離感ばかりに気が行ってしまい、無意識に唇がぐっと突き出ていました。

彼女に唇にたどり着くのに時間がかかったってしまったので、彼女が不審に思いうっすらと目を開けると、目の前にヒョットコのようなボクの顔が構えていたので、思わず吹き出して笑われてしまいました。

とても恥ずかしい思いをしましたが、雰囲気も和んで最終的にはキスすることができました。あまりカッコよくはなかったかもしれませんが、我ながら微笑ましい思い出だなぁと思います。