ファーストキス体験談
/浜辺でのファーストキス
私は鎌倉にある女子高に通っていました。相手は一つ年上の男子校に通う18歳。
始業式を終えた私は、友達と帰りにコンビニに寄りました。コンビニ前のベンチに座ってアイスを食べていると、彼のいるグループに声をかけられました。いわゆるナンパってヤツです。
悪い人たちではなさそうだったので、その日3対3でカラオケにいきました。友達はかなり盛り上がっていたのですが、私はカラオケは得意ではなかったので、ずっとおとなしくしていました。
男グループの中にも一人、私と同じようなタイプの人がいました。背が高い人で腕を組んで、ずっと少し下を向いていました。ちょっと気になりました。
また遊ぼうということになり、帰り際にみんなでアドレスを交換しました。
その後グループでメールのやり取りをしていました。
私は自ら行動するタイプではなかったので、あまり発信はせず。返信のみ。彼も私と同じような感じでした。
(この人私にちょっと似てる…)また少し気になりました。
そんな奥手な彼から、なんと私宛にメールがきました。彼とのメールは波長が合い、なんか楽しかったです。
そんな彼(りょうくん)が、なんと私に告白をしてきました。
「好きなんだけど…付き合ってくれない??」
ビックリしたのですが断る理由もなかったので、私もメールで返事をしました。
そして付き合うことになったのです。生まれて初めての彼氏。お互い写メを送ったり、おやすみメールをしたり、この時のメールのやり取りは、本当に楽しかったです。毎日何回もメールを見返したりしてました。
でもメールに少し慣れてきたわたしは、更に進展したいな~と思いました。まだ彼の口からちゃんと「好き」とか「付き合おう」とか聞いてないし…不安。
メールでは「好き」とか言ってくれるのにいざ会うと、そのことについては何にも言ってくれない。メールでは彼氏彼女なのに、会うとなぜかそっけなく、すごく距離を感じました。
私は手をつないだり、くっついたり、付き合っているという実感が欲しくて、もっと彼との距離を縮めたいという思いでいっぱいでした。
しかも季節は梅雨、よりいっそう私の中にモヤモヤ感がありました。
そんな感じで付き合い始めて3か月、中間テストが終わった7月の半ば、放課後にデートをすることになりました。最初に会ったコンビニで待ち合わせをしました。
コンビニからすぐ近くに海があります。天気は悪くなかったので「海をみよう」ということになり、自転車を置いて海辺まで二人で歩きました。
私は勇気を出して右手を差し出すと、彼は優しく手をつないでくれました。
(よし!このまま思い切って、私から聞いてみよ)
そう心の中で決心したけど、なかなか切り出せない。
(よし!!タイミングを見計らって、今度こそちゃんと確認を…)
1時間くらい会話もなく二人歩きました。日も少し暮れてきました。ずっと繋いでいた手は、お互いに汗でジットリしてました。
そしてあたりは暗くなってきました。少し波の音と海岸線をたまに通る車の音だけが聞こえます。
私は繋いだ手を放し足を止め、がんばってりょうくんに聞いてみました。
わたし
「私たちって…付き合ってるんだよね?」
りょうくん
「お… うん…」
わたし
「私のこと… 好き?なんだよね??」
りょうくん
「お… うん… 好きだよ」
わたし
「…じゃあ、もっとちゃんと聞かせて」
下を向いていて、1分くらい待ちました。(この時間がすごく長かったあ)
するとりょうくんは、何も言わず私の両肩を抱きました。そして彼の顔が接近してきました。(んっ!っっっ!キス???)
時間が止まりました。(なに?キス??これって??)私は舞い上がりました。
りょうくん
「りなのこと…大好きだよ」
わたし
「ビックリしたあ!いきなりキスなんて…計算外だよ。でも…うれしい!!」
そう言うとりょうくんは私を抱きしめて、頭を撫でてくれました。
私は心臓がドキドキしていて、りょうくんも体が少し震えていました。
30分くらいずっと抱き合って、またキスをしました。
二人また手をつないでコンビニまで歩き、バイバイしました。
それから二人の距離はグッと縮まりました。
手をつなぐのも、くっつくのも、キスをするのも。
梅雨が明けました。
私の勇気ある行動で二人のモヤモヤした関係も、スッキリ晴れ渡りました。
照りつける日差しが、いつもよりまぶしく感じました。
その夏…二人は一つになりました。それは余談…(笑)。
彼の奥手さからは本当に計算外でしたが、私にとっては忘れられないファーストキスの体験談です。

下げて下げて最後にあがる…みたいな よかったですね!
男の奥手さが更にキスの価値を上げたってことかな(笑)
浜辺でファーストキスしてみたい…
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