キスch

私が初めて男性と真剣にお付き合いした年齢は、今の若い人たちから比べたら遅いほうだと思います。

大学に入学し、自転車通学だった私は、偶然にも隣町に住んでいた同じサークルの男の子と仲良くなりました。

福山雅治似のちょっとかっこいい男の子でした。

その彼と学校の行き返り自転車でよく一緒になったため段々と仲良くなり、夏が終わる頃に彼の告白を受け、付き合うことになりました。

初めての男性とのお付き合い、どうすれば良いのか分からないものの彼と一緒にいることがとても楽しく、また胸が踊るような時間に毎日がキラキラ輝いていました。

付き合い始めて10日ほど経ったある日、ちょっと疲れてしまいソファーに横になっていた私を彼がじっと見つめているのに気付きました。

会室には彼と私の二人きり。

「あ、どうしよう」と一瞬思いましたが、彼ともう少し踏み込んだ関係になりたいと思っていた私は、彼にゆだねることにしました。

すると彼が覆いかぶさるように私の上にきて、唇を重ねてきました。男の人と付き合うのも初めてだった私は、もちろんキスも初めて。

男の人の唇って結構柔らかいんだな、キスってこういう感じなんだなと思っていると、唇を割って彼の舌が私の口の中に入ってきて、正直それには驚きました。

でも彼のことが好きだったので何とか応じていると彼が唇を離し、驚きで目を丸くしている私に「キスしちゃったね。」と言い、照れくさそうに笑いました。

「そうだね」と私が返したとき、さらに驚くことが起きました。なんと!サークルの部員が会室に入ってきてしまったのです。

「おはよ～」と勢いよく入ってきた彼は、ソファーの上で重なっている私たちを見て、一瞬にして固まりました。

そして私たちは慌てて離れたのですが、その後のことは恥ずかしすぎて記憶が飛んでいます。が、会室でいちゃいちゃしていたことはサークルのみんなの知るところとなってしまったことは言うまでもありません。

これが私のちょっとスリリングなファーストキス体験です。