ファーストキス体験談
/憧れの先輩とファーストキス
高校2年の春、吹奏楽部だった私は始業式を終えると、足早に部室へと向かった。
「おはようございまーす!!」
一人ひとり先輩に挨拶をしながら、いつもの自分の位置にカバンを置いた。
同じオーボエを吹くひとつ上の先輩。私はその先輩にひそかに思いを寄せていた。
吹奏楽部は全部で40人。男子は先輩を含めて5人。あとは全員女子。圧倒的に女子率の高い部だった。
先輩はみんなから人気があって、ほとんどの女子から好かれる、理想の彼氏像だった。でも彼女はいなかった。
オーボエを担当するのは、私と先輩の2人だけ。学年に1人の楽器だったから、ちょっとラッキーと思っていた。
春の発表会に向けてみんな猛練習をしていた。毎週金曜日は個人練習の日で、全体のセッションはなかった。
合わせたいところは、互いに声を掛け合ってそれぞれする。
私はいつも間違えてしまうパートを、先輩に教えてもらっていた。何回やってもそこだけ間違えてしまう。
それでも先輩は、私に何回も付き合ってくれていた。
「お疲れ様で~す。」バイオリン部隊が帰る。「お疲れ様~」トランペット部隊が帰る。
部室の中はいつの間にか、ダメな私に付き合ってくれていた先輩と、私だけになっていた。
先輩「みんな帰っちゃったなー」
私「すみませ~ん…」
先輩「ちょっと休憩すっか?」
私「そうですね…」
先輩「おまえ好きな人…いるのか??」
突然の質問にわたしは戸惑った。
私「いないですよ~。あっ!でも気になる人はいるかな~」
バレないようにボカして答えた。すると先輩が、
先輩「オレも気になる人……。いる。」
そういった先輩は、私のことをずっと見つめてきた。
先輩「オレ…その…」
すごい熱い視線。誰もいなくなった部室。時が止まったかのようだった。ゆっくりと先輩顔が近づいてきた。そして肩を抱いてきた。
(えっ?えっ??まさか???)心臓が高鳴るのがわかる。いつも優しい表情をしている先輩の顔はマジ顔。
わたしは左右に目を泳がせ、最後に下を向いて目を閉じた。先輩の唇は下を向いた私をかがみこむように、私の唇にゴールインした。
人生初めてのキス。不安、でも目は開けられない。不安、目を開けるタイミングは??でもまだ先輩の唇は私を制御している。まだ開けちゃダメ??
先輩の唇がそっと離れた。私はそれでもまだずっと、目を閉じたままだった。(笑)
「おい!」と言われて目を開いた私をみて、微笑んだ先輩は「気になる人は…その…。おまえだ。」
私「私も…先輩のことが…」
と言ってまたキスがはじまった。
そのあと二人で何回もキスをした。
気が付くと部室には、夕日が差し込んできていた。
先輩「暗くなってきたね…。そろそろ帰ろうか??」
先輩「このことは部員のみんなには内緒だよ。」
先輩とわたしの間にうれしくてたまらない「秘密」が一つできた。
家に帰ってオーボエをみつめた。
わたしは吹奏楽部に入って、オーボエを選んだことに感謝をした。
ありがとうオーボエ!!

いいなあ〜 こんな秘密を共有してみたいー
わたしも吹奏部なので意識してみちゃいました なんか泣けますね(≧∇≦)
私も先輩が好きなので羨ましいですー
いつかこんなこと先輩と出来たらいいなあ
- [11.30] 海の近くの林で [2]
- [11.15] Halloweenの日に… [2]
- [10.16] 家の駐車場で... [0]











